定期総会 報告

5月19日 定期総会における記念講演にて、徳島県立中央病院 総合診療科
市原新一郎先生にACPについてご講演いただきました。

冒頭で。『おかしい、困った、違和感、辛い』という気持ちに直面することは、日々、業務を行う中で多くありますが、それが倫理的ジレンマであり直感(直観)が大事であるという事にまず感銘を受けました。わたし自身、支援に悩む事はありますが、それが倫理的ジレンマだとは気付かずスルーしていたからです。

『MSWは、患者さん・家族さんの代弁者」だと言われることがありますが、意思決定支援が必要なのか、自己決定が可能なのか、の時点で既に関わる姿勢が変わって来ること。正しい判断が行えるよう、その人の決定能力に応じた支援方法を最大限に工夫することが大事だと教わりました。

また、恥ずかしながら何度も聞いた言葉であるにも関わらず、ADとACPは同類のものだと認識していましたが、ADは事前指示であり、あくまで『本人の意思を示した書類』であること。ACPは『本人の意思を示した書類を作成するための過程であり共有するもの』であることを、講義を通して学びました。それにより、今日において何故ACPを重視するようになったのか、人生会議という言葉が誕生したのか、を理解できたように思います。

市原先生の講義を通して自分自身の姿勢について気付かされることが多くありました。病院には多種多様な患者さんが入院してきますが、患者さんが入院して退院するまでを過ごす病院生活の中で、わたしはどのように関わって支援していくべきなのかを、これからもっと意識して業務に邁進していきたいと思います。